キャットフードは賢く選ぼう

猫種別専門のキャットフード(メインクーン用キャットフード)

メインクーンは一見すると猫には見えないほど大きな、もふもふとした長い毛が特徴の猫です。 筋肉質でがっしりとした体格は「穏やかな巨人」との別名の通り、現在飼育されている猫種のなかでは、最も大型の猫種の一つとされています。

子猫の頃は一般の猫とそれほど変わりませんが、成猫になると体長1メートル、体重は10キロを超えるほど巨大に成長する個体もいます。野性的な雰囲気の顔に、大きな目、飾り毛のある反り気味の耳は山猫のように尖っています。 性格は温和で優しく、飼い主に忠実で賢いとされています。

そんなメインクーン用のキャットフードは、何よりもその大きな体格と、猫種として発症しやすい病気へのケアを目的に作られています。

メーカーにより差はありますが、まずは関節を強くして骨を丈夫にする為、加水分解甲殻類などのグルコサミン原が配合されています。

人間が両手でやっとか抱えられるほどの大きさに成長するメインクーンは、一般の猫よりも体重が重くなる為、骨や関節へ負担をかけやすい傾向があります。 すり減った軟骨を修復して新しい軟骨の生成を促すグルコサミンを配合する事で、しっかりした関節や骨の形成をうながす事を目的としています。

メインクーンがかかりやすい病気としては、肥大型心筋症があります。 肥大型心筋症とは心臓の筋肉が分厚くなり、体に血液を送りづらくなってしまう心筋症の一種です。

そんな肥大型心筋症を予防する為、メインクーン用キャットフードにはタウリンやEPAなどが配合されています。

タウリンは猫が体内で生成できない必須アミノ酸で、心筋細胞の機能に必要とされています。オメガ3脂肪酸に分類されるEPA(エイコサペンタエン酸)は、血液を健康にし、動脈硬化や心筋梗塞を予防する効果があるとされています。

肥大型心筋症は悪化すると呼吸困難や突然死を起こす事もある病気で、初期には無症状で発見が難しいとされているので、日頃から予防に努める事は十分に意義があるといえます。

その他の特徴としては肥満を予防し筋肉質な体型を維持する良質な動物性タンパク質、豊かな被毛を保つビタミン類や、毛玉の排出を促す適度な食物繊維が配合されています。

また粒の形は短めの口元でも食べやすいように工夫され、同時に丸飲みの予防として、少し大きめに作られています。

メインクーンはゆっくりと成長する猫種で、体格と被毛が完成するにはおよそ2年程度かかるとされています。 猫種別専門のキャットフードとしてのメインクーン用キャットフードは、時間をかけて作り上げられる大きな体を支え、発症すると完治の難しい病気への配慮を中心に考えられています。